ラノベ雑記Vol.28「灼眼のシャナ(14)」


灼眼のシャナ〈14〉 (電撃文庫)

灼眼のシャナ〈14〉 (電撃文庫)

激しくネタバレなのはいつものことだからいいとして概要。
フィレス来襲から二ヶ月が経ち、千草懐妊などの報を経て月日は12月23日、クリスマス前日を迎える。
シャナと吉田一美の二人は12月24日クリスマスイヴを『決戦の日』と定め、いよいよその日に悠二からの決断を求めることに。
シャナか吉田一美か、選択を迫られた悠二は、一人でいつもの鍛錬を行う最中――[仮装舞踏会]の捜索猟兵“聚散の丁”ザロービと遭遇し、『着いてこなければ周りがどうなるか』と周囲の人間を盾に取られ連行される。
ザロービがどうやらシャナらフレイムヘイズを一網打尽する罠を張っているらしいと気づいた悠二は、隙をついて田中に危機を連絡。
田中を通じて悠二救出作戦を練るシャナたちだったが、敵はもう一人いるらしく、強硬手段は術中に嵌るばかりだと悟る。
それを打開したのが坂井悠二本人。ザロービがトーチより少しマシなくらいの雑魚であると知った悠二は、自身の力のみでこれを撃退。
すぐさまシャナ、ヴィルヘルミナと合流し、もう一人の刺客である巡回士“吼号呀”ビフロンスも討滅する。
だが策は二重にしかけてあり、ヴィルヘルミナの宿敵でもある第三の刺客、“壊刃”サブラクによる奇襲を受けてしまう。
重傷を負う面々だったが、ヴィルヘルミナの奮闘と悠二の機転、見事な連係プレーにより勝利を掴む。
全てが終わり、改めて平和なクリスマスイヴを迎えることになった悠二は、遂にシャナと吉田一美の二人、どちらを選ぶかを決断した。
その瞬間、悠二の目の前現れた謎の黒い影に導かれ、彼はそのまま消失してしまう。
――辿り着いた場所は、敵である[仮装舞踏会]本拠地。
そこで悠二は、ベルペオル等に“祭礼の蛇”坂井悠二として出迎えられる……。


14巻で何が起こったかを一言にまとめると、悠二ラスボス化。
今までにない成長ぶりを見せ、遂には自分の力のみで敵一人討滅したかと思ったら……即座にこれですか。サブラクも結局生き残ったし。
しかし[仮装舞踏会]のボスである“盟主”が、玻璃壇を作った“祭礼の蛇”だったのは意外。ここであの名前が出てくるとは、ある意味悠二ラスボス化より意外。
あとがきにも書いてあったけど、今巻で起承転結の『転』の部分が終了らしい。
今までが1〜4『起』、5『外伝』、6〜9『承』、10『外伝』、11〜14『転』、そして次巻15が『外伝』、とくれば、シャナは全19、20巻くらいで完結ということに……電撃文庫でも息の長いほうだとは思ってたけど、随分と続いたもんです。そりゃ伏線も把握しきれなくなるわ。
しかし続きが非常に気になる引き方をしながら、次巻外伝って鬼ですか。シャナと吉田さんも悠二が消えたのは知らないから、数ヶ月も待ちぼうけ(読者観点)くらうことに……。
今まで外伝といったら、5巻でシャナの過去、10巻で先代“炎髪灼眼の討ち手”等による大戦編、その他しんでれらのしゃなとかマージョリーの過去話とかやってますが、次はなんだろうか? もっと遡ってマティルダアラストールの出会いとかか……?
それはそうと悠二に負けたザロービ。ウィネとはまた違った傾向のヘタレキャラでなかなか面白かった。何よりサブラクを差し置いてカラーページ進出してるところがなんとも(笑)
今回の14巻は今までの中でもズバ抜けて続きが気になる。次巻は劇場版公開中の5月くらいに出るといいなぁ……ってさすがに早すぎか。