「スーパーロボット大戦W」プレイ雑記 最終話


発売からかなり経ち、気がつけば二週もクリアしてしまった。
途中入院を挟んだために区切りが悪くなってしまったけれど、今さら1話ごとの続きを書くのもあれなんで、ここら辺で総括レビューを書きたいと思います。


まずシナリオについて。
歴代のスパロボに比べるとはっちゃけすぎと言うか、会話のいたるところにパロネタが仕込んであったのが最大の特徴に思えます。
途中で時間が経過する二部構成もうまく表現できており、今までにない新鮮味が感じられました。
細かいところで「ルリルリ成長しすぎ」とか「生徒会長なんで卒業してないの?」とかあるけど、まぁそれはご愛嬌。
ガンダムSEEDの扱いが恐ろしいほど不遇、ゲッターのいるだけ参戦、暗黒大将軍の存在の意味は……なんてのもまたご愛嬌ということで。


音楽について。
ナデシコのBGMチョイスが悪い割にガオガイガーがほぼ全曲揃ってたりするあたり不満を感じたものの、押さえるべきところはちゃんと押さえてるのは高評価。
BGM設定のシステムもすっかり定着してる上、曲の総量が多いので文句のつけようがないかと。
……個人的な、本当に個人的な希望を言わせてもらうと、そろそろガンダムWに「思春期を殺した少年の翼」を入れてほしい。スクランブルコマンダーだけなんだよね、あの曲使われたの。


システムについて。
初のDS、といってもタッチペンはほとんど使いませんでした。
移動は楽々だけどRボタン押しっぱなしで事足りるし、スキップも簡単。
難易度も低めだし、携帯機としては抜かりない出来に仕上がってると思います。
第3次αにあった戦闘シーン早送りは……さすがに携帯機じゃ無理か。


参戦作品について。
まずはマジンカイザー
Jと並んで瞬殺扱いされる暗黒大将軍は不憫としか言いようがない。
ルート分岐によっては戦うことすらなく壊滅するミケーネとかもうね……合掌。
それとは逆にあしゅら男爵&Drヘルは最終面近くで再登場したりガルラを出し抜いたりと、比較的優遇されてましたね。
何よりあしゅら男爵と鉄仮面の「おのれゾン太くんめ!」「だからボン太くんですってば」は忘れられない(笑)
敵ばっかというのもあれなんで味方に関しても触れておこう。
マジンカイザーは相変わらず強ユニットな上、カイザーノヴァまで追加されて高性能すぎる。
グレートもダブルサンダーブレークなんてのが追加されたりしたし、ただの合体攻撃要員じゃなくなった印象。
ダブルサンダーブレークは今後の作品でも採用されるといいなー。
あと甲児は全編通して「何だってー!?」って言いすぎ。


続いてゲッターロボ
真ゲしか出てこない、早乙女博士もミチルさんも出てこない、恐竜帝国も百鬼帝国も出てこない。本当に空気参戦。
それでもマジンガー勢とほぼ一緒にいるので、出番だけはありましたな。
真ゲッターはストナーサンシャインを越える真シャインスパーク有りで、第3次α並みの性能。
また、今作でも真ゲッター3の活躍所は少なし……。


続いて機動戦士ガンダムSEEDASTRAY
アストレイメインでSEED本編の解説が不十分なせいか、フレイとナタルが死なない上にトールとニコルに生存フラグがあるという大胆シナリオ。
フラガさんに至っては不可能を可能にする死亡イベントすら起きないという、今考えてみれば原作ファンが怒りそうな仕様でしたな……個人的にはこういったifはアリだと思うけど。
シナリオ面で不遇されている反面、フリーダムとジャスティスはJに比べ燃費がよくなり、恐ろしいくらい強ユニット化。
そしてそれを越えるのがパワードレッド……隠し武器の『赤い一撃』はモビルスーツが出せる威力を超越してました。劾との合体攻撃より強いって……。
XASTRAYは、原作どおりだとプレア死亡するんだよね。主役が途中退場というわけにいかないのは分かるけど、その辺のシナリオを見てみたかったという思いも。
ショップ利用で各種機体が使えたのも嬉しい限り。


続いて新機動戦記ガンダムW
全面的に戦闘シーンが強化されており、EWのシナリオもちゃんとやってくれたのは嬉しい。
サンドロックやデスサイズは飛び抜けた性能こそ持っていないものの、使いやすくて序盤はお世話になりました。
五飛の参入はかつてない遅さだったけど、シナリオ的にはおもしろかったのでまぁ良し。
まぁでも1番印象深かったのは、ヒイロのフルーツ派宣言。


続いて機動戦艦ナデシコ
本作の主要戦艦……なのに性能はかつてない低スペック。
P武器がまったくない上に、第二部のナデシコBはミサイルすらないから燃費も悪い。その上ハーリーくんは必中を覚えず頼りはルリの感応だけという始末……。
エステバリスも他の機体に比べると明らかに見劣りし、その上3人娘はシナリオの都合上合流するのが遅かったり、ブラックサレナは相変わらず参戦が遅いと。
戦術的には冷遇されていたものの、シナリオ面ではミナトさんが平和な家庭を築いていたり、ガイや九十九に無条件の生存が確約されていたりと、だいぶifが効いてて面白かったです。
第一部〜第二部間、僅か半年での急成長を「成長期ですから」の一言で片付けるルリ艦長には脱帽。


続いて勇者王ガオガイガー
今作1番優遇されていたと思われる作品。
主要キャラ・ユニットは敵味方双方ともほとんど登場し、シナリオの中心を担う存在として活躍していました。
印象的だったのが勇者ロボ軍団。異常状態を引き起こす武器搭載+兄弟ロボは改造共通という脇役とは思えぬ高スペックぶりで、序盤のボスには大活躍。
逆に射程の短いガオガイガーが1番使えないんじゃ……なんて思う人もいるからすごい。
特筆すべきはジェネシックのゴルディオンクラッシャー。あの戦闘シーンのダイナミックさは、本当に素晴らしいです。


続いて宇宙の騎士テッカマンブレード
Jに比べより濃く掘り下げられたシナリオは感涙ものでした。
特に進むに連れて弱々しくなったり復活したりまた弱体化したりするDボゥイがなんとも……。
ブレードⅡは存在感薄かったけど、イーベルのMAP兵器版リアクターボルテッカは凶悪すぎる性能で驚かされた。
今後声付きで参戦して欲しいと思う有望株。
特にⅡ。後で知ったユミ(CV:國府田マリ子)がイメージできなくて……。


続いて百獣王ゴライオン
なにが1番印象的かって聞かれたら、やっぱろBGMの「斗え!ゴライオン」。
カラオケでも歌ったけど、ダイ・ハザールのセリフにあった「ギブアップせい!」が歌詞に入ってたのは衝撃すぎて吹きそうになったよ。
敵勢力のガルラは、あしゅら男爵に潰されたりヒカルにネタにされたり木連に袋叩きにされたりと、ある意味では暗黒大将軍より不遇だったかもしれない。
W参戦作品陣の中ではやや浮いていた印象があるけど、今後の作品でも登場してくれることに期待。


続いてデトネイター・オーガン
ブレードとのクロスオーバーは秀逸の一言。似ている箇所が多いとはいえ、よくもまぁここまで混同できたもんです。
機体性能は……テッカマンと比べると、どうしても見劣りする部分があります。
燃費が悪い、射撃と格闘どっちつかず、最強武器の追加がかなり終盤、合体攻撃なし、サブパイもなし……。
単体で見れば結構すごいんですがね。しきりにテッカマンと間違われるのも捉え方によっては不憫かもしれない。
次があるとしたら、テッカマンと一緒かそれとも別か……。


続いてフルメタル・パニック!シリーズ
TSRの参戦の早さにも驚いたけど、それ以上にあそこまでふもっふの原作を再現したことに拍手。
宗助とヒイロの共演は意外と早いうちに叶ったわけだけど、次はTV版初期の冷めたヒイロとの絡みも見てみたいところ。
味方のアーバレストはもとより、ガウルンを始めとした敵ラムダドライバ機の強さはケタ外れ。
W全編通して、ガウルンとの対決が1番苦戦したポイントかもしれない。
あー、そろそろTV画面で動き回るボン太が見たいなー。


最後にバンプレストオリジナル
ヴァルストークファミリーの面々はもう忘れられないくらい印象的なオリキャラでした。
特に主人公のカズマ。彼は愛すべき馬鹿であり、あれだけの直球熱血主人公は最近にしては稀なタイプなんで、それだけにかなりのお気に入りになりました。
そしてヴァスザカードの強化パーツ×4、六人分の精神は歴史に残る強力さ。SRXがかすむかすむ。
ただこの方たち、OGに出たら絶対に浮くよね……。


総評として、スパロボWは携帯機では歴代ナンバー1の面白さでした。
このアツさとバカらしさは、次回作以降にも継承してほしいと思うところ。