逆境無頼カイジ 第13話「怪物」

今回の放送でふと思った。カイジほどよく泣くアニメキャラは他にいないんじゃないだろうか……と。
高層ビルを舞台にした鉄骨渡り、いよいよスタート。恐れを抱きつつも皆を鼓舞するカイジと、挑戦者たちの内面を見透かし嘲笑う利根川、二者の対比は早くも緊迫感が感じられます。
いざ渡り出した後の心理描写と演出は、とにかくすごい。足が鉄骨に埋まったり、体が歪んだり、幻の風に襲われたりと、視覚的な演出はもちろんなんだけれど、なにより声優陣の「恐怖」の演技が一番すげぇ……太田の阿鼻叫喚振りとそれを落ち着かせようとするカイジのやり取りは、聞いていて思わず呑まれた。
しかし皆が恐怖にうちひしがれる中、一人状況を的確に捉え、涙しながらも説得に挑むカイジはやはり大物気質。恐怖には呑まれても、屈しはしない。カイジの強さでもあり、甘さでもある部分を垣間見たような気がする。